岡本 卓教授

教授

岡本 卓

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あたらしい光の創成を目指して ―光の散乱が開く新たな応用―

光の散乱現象を利用した、レーザー光源や物体識別、計測などの研究を行っています。

ランダムレーザーの基礎研究
レーザーは広がらず直線的に飛ぶ単色の光を出しますが、この性質から壁などの物にあたるとスペックルパターンと呼ばれる斑点模様のノイズが出てしまいます。この問題を解決するため、ランダムレーザーという新しい光源が研究されています。これは非常に明るく単色に近い光を出しますが、スペックルができにくい性質を持っています。このことから、ビデオプロジェクターや顕微鏡の光源、ディスプレイやそのバックライトへの応用が考えられています。ランダムレーザーはまだ解決すべき課題が多く、実用化に向けての基礎研究を行っています。

レーザースペックルによる物体識別
クレジットカードや紙などにレーザー光を照射すると、光はそれらの表面・内部で散乱を受けた後、出射します。その結果、先に述べたスペックルパターンが生じます。このスペックルパターンは照射した物体に固有のもので、「光の指紋」とも呼べるものです。同じスペックルを発生させるには、ミクロな表面形状や物体内部の屈折率分布を全く同じものにしなければならないので、偽造は事実上不可能です。そのため、スペックルを認証キーとして用いれば、機密文書等に強固なセキュリティを持たせることが可能です。このスペックルの時間的強度ゆらぎをキーとして、物体を識別する研究を行っています。

微粒子粉体からの光散乱現象の解析
近年、化粧品等の用途にナノ粒子などのさまざまな粉体が利用されるようになってきています。しかし、新開発された微粒子の構造は複雑で、従来の理論式ではその光学特性を求めることができません。そこで、時間領域差分法(FDTD)やモンテカルロシミュレーションにより、それらの光散乱特性を求める研究を行っています。この結果を新規粉体微粒子の開発に役立てます。

スペックルパターン
スペックルパターン
ランダムレーザーの実験
ランダムレーザーの実験

岡本 研究室

岡本 研究室 岡本研究室は「光と形」をメインテーマとし、光が新たな構造の中でどのようにふるまうかを調べ、それを光素子や各種手法として提案することを行っています。そのため、理論・シミュレーションから実験にわたる広範なテーマが揃っています。実験ではさまざまなレーザーを研究テーマに応じて使い分けます。また、光のシミュレーションも大きな研究テーマのひとつであるため、計算機環境も徐々に充実させています。研究室の生活では自立を重んじ、自由な雰囲気を大切にしています。

光の応用は幅広く、これから大きく発展する分野です。すでに国内電子産業の4割は光産業が占めており、「光が分かる技術者」の需要はこれからますます増えていくでしょう。この研究室では、このような時代の要請に合った技術を身につけることができます。

 

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